急性胃腸炎
どんな病気?
急性胃腸炎とは、何かしらの原因で胃腸の粘膜が炎症を起こしている状態です。粘膜に炎症が起きると、粘膜が腫れ、吐き気や嘔吐、腹痛や下痢が起こります。
なぜ起こるの?(原因)
炎症を起こす原因には、さまざまなものがありますが、ウイルス感染や細菌感染などの感染症が原因となることが多いため、一般的に急性胃腸炎というと感染性胃腸炎を指すことが多いです。臨床経過や身体所見から診断をしますが、採血や便培養検査も同時に行い原因を検査することもあります。
どんな症状が出るの?
吐き気や嘔吐、腹痛や下痢が起こります。
治療しないとどうなるの?
激しい嘔吐や下痢は、体内の水分や電解質の喪失が起こり、水分摂取が減ると、脱水になります。
脱水が高度になると、生命にかかわる重篤な状態になる危険性もあります。
治療
当院では、ふらつきや倦怠感、頭痛などの脱水の症状のある方、脱水は軽くても水分を摂ると吐いてしまうような状態の方には、点滴による水分補給を行います。吐き気止めの内服薬を処方する場合は、だ液など少量の水分でも溶けて飲みやすいOD錠(口腔内崩壊錠)を処方します。
細菌性の胃腸炎と診断した場合には、抗菌薬(抗生物質)を処方する場合もあります。
ウイルス性の胃腸炎には、有効な薬は存在しないため、対症療法や経過観察をしながら回復を待ちます。
下痢止めは、体内からウイルスの排泄をおさえ、かえって病状が長引くことがあるため注意が必要です。